映画感想②

ゴッドファーザー

・音楽や題材といい、ストーリーよりも雰囲気を重視している映画かなと思った。敵対勢力の顔と名前が一致しない。背景事情の説明が少ない。

・全体的に女性の立場が弱いと思った。生き死にの世界から女性を隔離しようとするマフィアの男と、そういった扱いを受け入れる女、という構図かも。

マイケルは、父の仇を討った後、アメリカにいる彼女を放置して、逃亡先のイタリアの村でアポロニアという別の女性と結婚するも、アポロニアは車ごと爆破されて死んでしまう。そして結局、アメリカに残してきた彼女に求婚する、という展開など。

最後、妻の目の前で扉が閉められるシーンも印象的

・車と服装が古い。

・有名な音楽は、映画を見ると一層もの悲しくて良いと思った。

・ドンの息子のうち、もともとマフィアの世界に入っていた長男も次男も殺されてしまい、唯一カタギだった三男のマイケルが組を継ぐことになる。

当初はマフィアのやり方に抵抗がありそうだったのに、父親の仇を討つ場面ではきちんと殺人を遂行し、その後、マフィア同士の戦争状態やイタリアの村での経験を経て、組のドンとして生きる覚悟がかたまっていく(頭角を現す?)マイケルの成長が描かれている。

 

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

・詐欺は、相手に財産的損害を与えるだけでなく、信じてくれた人の名誉を汚すから罪なのだと思った。

・主人公サイドのウソがいつばれるか、とひやひやする展開が苦手なのでいまいち楽しめなかった。

・主人公が詐欺に至った心理や、両親の問題点の描写がいまいち詳しくないが、

思春期に、父親の経済的没落や離婚を目の当たりにして傷ついたとしても、自分が詐欺的手段で財をなして励まそう、とは普通思わないと思う。詐欺の大胆さよりも、主人公の精神的未熟さや、自暴自棄な感じが察されてきつかった。

両親ともに、もっと主人公のことを気にかけてほしいと思う。双方自分の生活のことしか気にかけていない。主人公が詐欺をしているかもしれないと知った段階で、そんなことはやめるよう厳しく言うべきだったと思った。

 

ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」

・第二次大戦の開戦から終幕まで描いているのかと思ったら、チャーチルの首相就任からダンケルクの奇跡までだけだった。

チャーチルと政敵の駆け引きや、イギリス王との関係の変化、チャーチルの首相としての決断の難しさなどに焦点があてられており、戦場の描写は少なかった。

決断をする政治家も苦しいだろうが、戦場の兵士が一番苦しいだろうということは忘れないでいたいと思った。

・徹底抗戦か、妥協の余地を探るかという対立軸は、現在のウクライナ戦争も彷彿とさせる。

チャーチルの人物像をよく知らなかったが、今後歴史を勉強する際にイメージしやすくなったと思うのでよかった。